従業員が労働基準監督署へ駆け込むケースが増えている | 労務問題に強い大阪の弁護士事務所 |咲くやこの花法律事務所

従業員が労働基準監督署へ駆け込むケースが増えている

近年、労働者が、労働基準監督署へ駆け込むケースが増えています。

労働者が労働基準監督署に、「事業所に労働法例の違反がある」という事実を伝えることを「申告」と言いますが、この「申告」が増加しているのです。

業種としては、飲食店やホテルなどの接客娯楽業、製造業、建設業の会社で多く、申告の理由としては、「賃料不払い」特に「残業代不払い」を理由とするものが多く、どんどん増加しています。また、最近では、労働者本人からの申告だけでなく、その妻や夫、親など、家族からの申告も増えています。
お金が目的である場合もあれば、家族がほんとうに本人の働きすぎを心配して申告する場合もあります。

労働者が労働基準監督署に「申告」を行ったときには、労働基準監督署が問題となる事業所へ立ち入り調査を行うことがあります。これを「臨検」と言います。

労働者が「申告」を行ったからと言って、労働基準監督署には「臨検」を行う義務はありません。しかし、基本的には、「申告」があれば「臨検」が行われるもの、と考えておいた方がよいでしょう。

「臨検」は、事前に通知があってから行われることもありますが、何の前触れもなく、突然行われることもあります。労働基準監督署から、労働基準監督官が、突然事業所にやってきて、立ち入り調査が始まるというわけです。

このとき、労働基準監督官は、労働者保護の観点から、「申告があったので、立ち入り調査を行います。」などとは言うことはあまりありません。

「申告」によって立ち入り調査である「臨検」が行われる場合には、調査対象は基本的には申告の理由となった事柄だけです。例えば、労働者が、残業代の不払いを理由として「申告」を行った場合には、調査の対象となるのは、労働時間管理の実態・残業代支払の実態など、残業代に関するものだけであるのが原則です。しかし、「申告」に基づく「臨検」がきっかけとなって、ほかの労働法令違反の事実も発見されることもありますので、注意が必要です。

最近では、従業員に残業代を支払っていなかったことで「申告」がされて、
「臨検」が行われることが多いです。残業は夜間に行われるものですので、監督官が夜間、突然会社にやってくることもあります。

特に事前の連絡がなく立ち入り調査に来れた場合はすぐに弁護士に連絡することが大切です。咲くやこの花法律事務所の顧問弁護士サービスは24時間経営者の方からのお電話に対応しておりますので、ぜひご利用ください。